当院が咬み合わせ治療を大切にする理由
当院では、「顎のズレは体のズレ、体のズレは顎のズレ」との考えに基づき、咬み合わせのバランスを重視した治療を行います。
上下の歯が咬み合わず、「しっかりと噛めない」状態は、顎にかかる噛む力のバランスが崩れていることを意味し、それは、体全体のバランスを崩すことにつながります。
咬み合わせ治療って必要?
咬み合わせに異常があると、頭の重心が前後左右にズレてしまい、重心のズレた頭部を支えるため、全身が偏った姿勢になってしまいます。 そして、その逆も同様で姿勢の悪さが咬み合わせをさらに悪化させます。
また、咀嚼(噛むこと)とは、食べ物を小さく噛み砕き、飲み込みやすくする機能です。
よく噛むことで食べ物の消化を助け、顎の成長発育、脳を活性化させる重要な役割も果たしています。さらに、脳の満腹中枢を刺激し、肥満防止の作用や、リラックス効果を生み、精神的に安定するとも言われています。
咬み合わせによる問題は、若い頃には表面化しない傾向にあります。それは若い頃は顎の筋肉が骨格のズレを支えることができますが、年齢とともに筋力が衰え、咬み合わせによる問題が表面化するようになるためです。
咬み合わせがズレてしまう理由には、先天的なものもありますが、咬み合わせへの配慮の足りない「歯科治療が原因」の場合もあります。
咬み合わせを考慮した治療を行っていれば、突如として起こる「食べ物が噛めない」「顎が痛い」「口が開かない」といった問題を回避することも可能です。
当院では、咬み合わせの重要性を真剣に考え、全ての治療において、痛みを取り除く、失った歯を補う、見た目を改善すると同時に、正しく機能させるように治療を行っています。
咬み合わせ治療では、上の歯に対して下の歯を均等にバランスよく当たるように、また顎が正しい位置からズレないように調整し、歯に加わる力の方向や、当たるタイミングを絶妙にコントロールします。
動画で噛み合わせ治療を見る
検査〜噛み合わせ治療
整体を用いた身体のチェック
マウスピース製作
このようなときに咬み合わせ検査を行います。
- うまく噛めない
- 噛み方がわからない
- 噛むと顎が痛い
- 噛むと顎がゴリゴリ、シャキシャキと音をたてる
- 口が大きく開けられない
- 口を大きく開けるとガクンとなる
- 歯肉に炎症があるがクリーニングしても改善しない。
- 局所的に深い歯周ポケットがある。
- 顎関節に異常がある。
- 将来歯を悪くしないように歯を守る処置を行う。
咬合検査
問診票
お口の中から全身の状態、生活スタイルなどの質問にお答えいただきます。
フェイスボウトランスファー
上の歯列の状態を計測するフェイスボウと呼ばれる装置を顔に装着します。
どのような傾きなのか、左にズレているのか、右にズレているのか、湾曲度合いは適正なのか、それとも強すぎなのかを検査します。
床に対して目と目を結ぶ水平線を瞳孔線と言い、鼻下点(鼻の下の点)から耳珠点(耳の前にある小さな膨らみ)を結んだ線で構成される平面をカンペル平面と呼びます。
この瞳孔線とカンペル平面が平行なのが理想的な咬合平面とされています。フェイスボウトランスファーでは、この理想的な咬合平面を基準に現在の咬み合わせの位置を確認していきます。
咬合器
咬合器という顎の動きを再現する装置に、上の歯型のみ取り付けます。
咬合器とは、模型上で顎運動や咬合のさまざまな位置や動きを再現する装置のことです。
フェイスボウトランスファーをして咬合器に付けた状態
下の歯型も付けた状態
その後特殊な咬み合わせを記録するワックスで、上下の咬み合わせの位置を3枚記録します。
それと左右に動かしたものを合わせ、合計5枚取ります。
それを元に、下の歯型をつけ歯を上下前後左右に動かして、歯の当たり具合や、歯にかかる力のバランスが適性かどうかを調べます。
上顎
術前
術後
下顎
術前
術後
術前の写真では、○の印を付けた箇所に上下の接点が集中していることがわかります。
術後では均等に全ての歯に接点ができるように調整しています。
顎機能分析装置アルクスディグマ: – ARCUS digma –
当院では、アルクスディグマという咬合機能測定器を使用し、顎の動きを計測します。
これは、超音波により顎の形と動きを3次元で測定するデジタル式顎運動計測装置で、現在の咬み合わせの測定と、正しい咬合の設計に効果を発揮します。