インプラント治療はどれくらいの期間が必要なのか?
歯の治療において、気になることのひとつに「どれくらい期間がかかるのか?」があると思います。
一般的な歯科治療でも、1回の治療時間は30分程度と短いものの、患者様自身のスケジュール都合もあり、通院回数を重ねることで1ヵ月、2ヵ月と経過してしまうものです。
ましてやインプラントともなればどれだけ時間がかかるのか見当もつかないでしょう。
そこで、インプラント治療にかかる時間や流れを説明します。
インプラントの治療期間
インプラントは治療に長期間かかるというイメージを持っていると思います。術前の準備や術後の経過など、一般的な治療に比べれば多くの時間を要します。ただ、他の歯科治療が必要な場合、個人差が大きいのではっきり「◯ヵ月ほど」と断言することは難しいです。
目安としては3か月~5か月
一般的には、インプラント治療が完了するまで3ヵ月〜6ヵ月程度が見込まれます。その多くは治癒期間、つまりインプラントが顎の骨に定着するまでの時間になりますので、半年間絶え間なく何かしらの治療を行っているようなことはありません。
また、待機期間に他の歯科治療を受けていただくことはできます。
インプラント治療全体の流れ
浜松町歯科・矯正治療院および松木歯科医院におけるインプラント治療の流れは以下のようになっています。
1.検査
まずは口の中の検査を行います。レントゲンやCTの撮影をし、虫歯や歯周病、骨の状態を確認します。
2.治療開始
検査に問題がなければ治療開始です。
インプラント手術を行い、骨とインプラントが結合する期間待ちます。浜松町歯科・矯正治療院および松木歯科医院では、CTスキャンのデータを元にしたシミュレーションを滞りなく行う「サージカルステント」と呼ばれるガイドを用いて、顎の骨の中にある神経や血管の位置を把握したり、噛み合わせの位置や模型分析により、できるかぎりリスクを排除した治療でインプラントを埋入いたします。
インプラント埋入後は、骨とインプラント体が結合するまで、2ヶ月~4ヶ月程度の待機期間があります。
3.アバットメントの装着 ※クリニックによって変わります
フィクスチャー(人工歯根)が顎の骨に定着したら、次にアバットメントを装着します。
アバットメントとは、人工歯根と人工歯を接続するための土台となる部分です。
アバットメントを装着せず、インプラントと上物の二層構造で治療を行うこともあるため、必ず発生するものではありません。
インプラントの手術が終了し、インプラント体(土台部分)が定着したら、上部構造の製作をします。
上部構造を製作するためには、印象という型取り作業が必要です。
4.人工の歯の噛み合わせ調整
実際に使用する人工の歯を付け、噛み合わせの調整を行い全体のバランスを整えてます。
5.メンテナンス
歯を装着すれば終わり、ではありません。インプラントを長持ちさせるためにメンテナンスが必要になります。インプラント歯周炎と呼ばれる症状が発症する場合もありますので、メンテナンスは重要です。
インプラント治療の流れに関する詳しい説明は「インプラント手術の痛みと治療の流れ」のページをご覧ください。
インプラントの手術時間
以上がインプラント治療の全体的な流れとなりますが、患者様にとって大きな関心事となるのは「手術」でしょう。外科手術なので心配な面もあると思いますので、ここではインプラントの手術の詳細をお伝えしていきます。
手術自体は1本15分前後
「顎の骨に穴を空ける」。文字で見ると大手術をイメージしそうですが、手術にかかる時間は麻酔から手術終了してレントゲン確認と説明の時間を含め1時間ほどになっています。ただ、埋め込むインプラントの本数によって時間は変化しますので、もう少しかかる場合もあります。
インプラント手術の流れ
インプラント手術には「1回法」と「2回法」の2つの方法があります。大きな違いは名前の通り、手術の回数です。骨の状態など患者様の状態を考慮してどちらかを選択します。
1回法
1回の手術で完結する治療法になります。歯茎を切開し、そこから顎の骨にドリルで穴を空け、土台となる人工の歯根・インプラント体(フィクスチャー)を埋め込みます。埋め込んだ後に歯茎がインプラント体の上に乗っかってこないようにするための「アバットメント」を装着し、歯肉から露出した状態で終了させます。
2回法
こちらは工程を2回に分けて行います。インプラント体を埋め込むまでの流れは1回法と同じですが、は装着せず、そのままインプラント体が完全に歯茎の下になるように縫合して1回目の手術を終了させます。
2回目は、インプラント体と骨の結合が確認されたあとに行います。インプラント体を露出させるために歯茎を切開し、ここで「フィクスチャー」を装着します。
ちなみに、2回目を行うまでに2〜4ヵ月の期間を要し、この間は歯がない状態で過ごしていただくことになります。一部クリニックなどでは仮歯を使用するようですが、待機期間中にインプラントに負荷をかけるとインテグレーション(結合)しない場合があり、浜松町歯科・矯正治療院および松木歯科医院では、患者様の体に負荷をかけないために、このような治療方針をとっています。
インプラント治療のポイント
これまで説明してきたように、インプラント治療には長い時間がかかります。
さらに、患者様自身の状況(口腔内環境など)によってもどんどん長引く可能性があります。
効率よく万全に治療を完了させるため、いくつか気をつける点を知っておきましょう。
治療期間は個人差があるため、クリニックに行き、信頼のおける医師に相談することおすすめする
インプラント治療を行う際に、歯周病などの口の中の状態が悪い場合は、まずそちらを治療しなければならず、治療期間が長くなるケースもあります。
このように、個人によって治療期間に差が出ますので、信頼のおけるクリニックで準備を万全にしたほうがスムーズにインプラント治療を行うことができると思います。前述のように、浜松町歯科・矯正治療院および松木歯科医院では堅実な事前検査を行い、それぞれの患者様の状態をしっかりと把握します。
治療後はメンテナンスが大切
人工の歯を装着するとインプラント治療は終わりとなりますが、その後がとても重要です。口腔内環境のケアを怠り、歯茎が炎症を起こすとインプラントが不安定になり、最悪の場合は破損や抜け落ちることにつながります。
炎症の原因となる歯垢を取り除くための丁寧やブラッシングや歯間ブラシ、デンタルフロスといったセルフケアを行うとともに、3ヵ月に1回程度の定期検診を受けるなどメンテナンスをしっかり行いましょう。
まとめ
インプラントの治療に必要な期間はおおむね3〜6ヵ月ほどです。そのほとんどは手術によって埋め込まれたインプラントが骨と結合するまでの期間になり、手術は1日(2回法なら2日)で終わりますし、その他の検査や人工の歯の装着にはそれほど時間を取られません。
しかし、骨の厚さが不十分な場合は、別に骨造成という治療をする必要があり、さらに数ヵ月程度期間が延びる場合もあります。
インプラントの治療の時間については、個人差があり、クリニック選びが重要なポイントになると考えられますので、信頼できる歯科医、クリニックに相談しましょう。
浜松町歯科・矯正治療院および松木歯科医院では、以下の6つをインプラント治療のポリシーとして掲げています。
- 噛み合わせを考慮したインプラント治療
- CT分析・シミュレーションの徹底
- 治療計画の説明と同意
- 徹底した感染対策
- サージカルステント(ガイド)を用いたインプラント埋入
- プロビジョナルレストレーション(仮歯による機能・審美性の確認)
※別途費用が発生します
※治療の内容によっては行わない場合もあります
患者様にご納得いただけるまで、丁寧に治療相談を行います。
インプラント治療を検討している方は、お気軽にお問い合わせください。