一見すると関係がなさそうな「歯周病」と「頭痛」。
直接的な原因ではなくても、実は歯周病は歯がグラグラして噛み合わせを悪化させることで頭痛を引き起こす可能性があります。
当院では歯周病治療と噛み合わせ調整を通じて、頭痛や全身の不調改善を目指します。
歯周病と頭痛に直接的な関係はない
「歯周病」と「頭痛」には、直接的な関係はありません。ただし、歯周病が進行することで歯が動き、それにより噛み合わせが変化し、間接的に頭痛を引き起こすケースがあります。
歯周病は歯茎や顎の骨に炎症を生じさせる病気で、進行すると歯が揺れるようになり、最終的に歯を失うこともあります。このような状態が長引くと、噛む力が均等に伝わらず、顎関節や筋肉に負担がかかります。顎口腔系(口やのどなどの器官の総称)を支える首の筋肉及び頸椎がズレ、左右不均一になることにより結果的に頭痛の原因となる場合があるのです。

歯周病による噛み合わせの悪化と頭痛の関係
歯周病が進行すると、前述の通り歯が揺れたり失われたりすることで、噛み合わせが変化します。その結果、顎関節や咀嚼(そしゃく)筋に過剰な負担がかかり、これが首や肩の筋肉の緊張を引き起こします。この緊張により頸椎のずれを引き起こし、血流障害や神経の圧迫を招いて頭痛につながることがあります。当院では、歯周病治療とともに噛み合わせのバランスを確認し、頭痛の軽減や予防を目指した治療を提供しています。
噛み合わせが悪いことで頭痛が引き起こされる理由
噛み合わせが悪化することは、頭痛の重要な要因の一つです。特に、就寝中の歯ぎしりや食いしばりが顎関節や咀嚼筋に与える負担は大きく、それが慢性的な筋肉の緊張を引き起こします。この緊張が頸椎を歪ませることで血流障害や神経圧迫が発生し、頭痛が引き起こされるのです。

顎関節が頭痛に与える影響
顎関節は噛み合わせのバランスを支える重要な部位です。不調があると、顎関節の近くに位置する外側翼突筋(がいそくよくとつきん)が硬直しやすくなります。外側翼突筋の硬直は、首や肩の筋肉にまで影響を与え、最終的に頸椎を歪ませる原因となります。この歪みが血流や神経の働きを妨げ、結果的に頭痛を引き起こします。当院では顎関節の状態を詳細に検査し、適切な治療で顎関節の不調を改善することで、頭痛の軽減を図っています。
噛み合わせのズレが頭痛に与える影響
噛み合わせがズレると、特定の歯に過剰な負担がかかり、咀嚼筋の偏った使い方を引き起こします。この偏りが筋肉の緊張を慢性化させ、頭痛の原因となることがあります。また、噛み合わせが悪い状態は姿勢の乱れを引き起こし、首や肩のコリや痛みからはじまり、しいては全身の筋肉のコリや痛みを助長します。当院では、噛み合わせの調整を通じて、頭痛だけでなく姿勢改善にもつながる治療を行っています。
虫歯も全身の不調を引き起こす
虫歯は単に歯の痛みを引き起こすだけでなく、全身に影響を及ぼす可能性があります。虫歯が進行して神経に炎症が広がると、その痛みが頭痛や顔面痛として現れる場合があります。さらに、慢性的な虫歯の痛みはストレスを増大させ、これが筋肉の緊張や自律神経の乱れを招く原因になることもあります。以下に、主な8つの不調を挙げます。

肩こり
虫歯があると、噛む際に片側の歯ばかりを使うようになることがあります。この噛み癖が首や肩の筋肉に負担をかけ、肩こりの原因になることがあります。また、虫歯の痛みによるストレスが筋肉を緊張させることで、肩こりが悪化するケースも少なくありません。
頭痛
虫歯が進行し、歯の神経に炎症が広がると、その痛みが頭部に伝わって頭痛を引き起こします。これは関連痛と呼ばれ、実際の障害部位とは別の場所で痛みを感じる症状です。
顔の腫れ、発熱、倦怠感
虫歯等の原因により、歯の根元に膿がたまり炎症を引き起こす根尖病巣(こんせんびょうそう)である可能性があります。根尖病巣になると顔が腫れたり、発熱、倦怠感などの症状を引き起こします。この状態で放置するとさらに拡大し、炎症が周囲の組織やリンパ節に広がる恐れがあります。
首の痛み
噛み合わせのズレや歯ぎしりの癖は、首の筋肉に負担をかけることがあります。この影響で首の痛みや緊張が生じ、動かしづらさを感じることもあります。
胃腸の不調
噛む力の低下や咀嚼の偏りは、消化に影響を与えることがあります。十分に噛めないことで胃腸に負担がかかり、胃もたれや腹痛といった症状を引き起こす場合があります。
まとめ
頭痛や肩こり、首の痛みといった不調が慢性的に続く場合、その原因は意外なところに隠れているかもしれません。
特に、医療機関を受診しても原因が特定できなかった不調に対しては、歯周病や噛み合わせの問題が関わっている可能性もあります。当院では、歯周病治療や噛み合わせの調整を通じて、患者様が抱えるさまざまな不調の改善を目指しています。