外出自粛が虫歯と歯周病進行させる?
2021年に入り、緊急事態宣言の再発令によって、不要・不急の外出を控える必要があります。
歯科が「不要・不急」に入ってしまっていることで、虫歯や歯周病でお困りの方が増えていると感じます。中には治療が不完全なまま途中で放置されており、結果的に虫歯や歯周病が進行してしまい、歯の神経や最悪の場合は歯を失ってしまう方もいらっしゃいます。
このブログでは、今一度患者様に歯科治療やクリーニングの重要性をご理解頂き、新しい生活様式の中でもお口の健康が維持されるように強い思いを込めて、虫歯や歯周病について書かせていただきます。
虫歯や歯周病を予防するためには、お口を清潔にする必要があります。
どうして虫歯になるのか?
食事をすると、お口の中は酸性に傾きます。しかし、唾液緩衝能という唾液の機能で酸性に傾いたものを中性に戻す役割がありますが、食事以外に間食や糖分のある飲み物を飲むと酸に傾いている時間が長くなることで、歯が溶かされていき虫歯になります。
したがって、お口を清潔にする必要があるのですが、隅々まできれいにできるか?というと非常に難しいのが現実です。日々診療を行っている中で、「毎日きちんと歯を磨いているのですが・・・」と患者様にお伺いするのですが、お口を拝見すると歯と歯の間や奥歯の裏など磨き残しがあり、虫歯になっていることが多くあります。
ですから、定期検診をすることで、磨き残しのチェックや磨きにくい場所にたいするブラッシング指導、歯科衛生士によるブラッシングをすることで、清潔に保つことができ、結果的に健康な状態を維持することができるのです。
どうして歯周病になるのか?
歯周病は、細菌によって歯の周りの骨が溶かされていく病気です。成人の8割が歯周病とも言われています。
歯茎付近にプラーク(歯垢)が溜まることによって、プラークの中に潜んでいる細菌が悪影響を及ぼします。歯の周りの骨が溶かされることで、歯と歯茎の間に隙間が出来ます。この隙間が2~3ミリが理想なのですが炎症が強くなると徐々に深くなり歯ブラシでは届きません。
プラークは粘着性が非常に高いため、歯牙の周りにとどまりやがて歯石となって、歯肉炎、歯周病を発症させてしまいます。
歯周病は虫歯と違って痛みを感じにくいため、気がついたときにはかなり進行していることが多く、歯茎から出血・腫れ・歯のグラつきなどを感じ、やがて歯が抜け落ちてしまうケースもあります。
最近では糖尿病や心臓業などの全身疾患との関係性も数多く報告されており、歯の病気だけではない問題も潜んでいます。「あの時歯医者に行っていれば・・・」というのを防ぐために、治療と予防を行うことがとても重要です。
虫歯や歯周病は自然に治りません
テレワークだからこそ、健康感を高めましょう
虫歯や歯周病は自然には治りません。また、早期発見・早期治療ができれば、それだけ患者様の精神的、経済的負担は軽くなります。テレワークや外出自粛などで生活習慣が変わったことで、虫歯や歯周病のリスクが高まっています。
歯科を不要不急ではなく、健康を維持するために重要だとご理解いただき、病気を未然に防いでいただきたいと思います。